Dynochem
目的に合わせたモデリングとシミュレーション
Dynochem®は、単位操作モデリング/スケールアップ予測用の世界をリードするソフトウェアで、製薬業界やファインケミカル業界に従事する研究者やエンジニアを対象にしています。Dynochemを使用することで、研究者やエンジニアは、ラボからパイロットプラントや製造へのスケールアップ前に、すべての反応、ワークアップ、分離操作のプロセスパフォーマンスをシミュレートできます。この手法により、スケールアップの成功率が高まり、サイトやパートナー間でのスムーズなデジタル技術の移転を実現できます。
産業パートナーやユーザーの意見に基づいて開発されたDynochemツールは、一般的なプロジェクトの目標、ワークフロー、機器、データの可用性に適合します。
初回から適切なスケールアップ
Dynochemを使用することで、研究者やエンジニアは、ラボからパイロットプラントや製造へのスケールアップに関する単位操作モデリング/スケールアップ予測ができるようになります。スケールアップの成功率が高まり、サイト間でのスムーズなデジタル技術の移転が可能になります。
APIプロセスの開発から一次生産まで幅広く使用されているDynochemは、プロセスの最適化、トラブルシューティング、初回から適切なスケールアップパラメータの算出を実現する化学プロセスのシミュレーションとモデリングのプラットフォームを提供します。
豊富なモデルライブラリ
Dynochem Resourcesは、API反応、ワークアップ、単離モデルの総合ライブラリで、あらゆるプロジェクトであらゆるレベルのユーザーに強力なシミュレーションを提供します。ユーザーの知識やノウハウが蓄積された豊富なライブラリにより、コミュニティから学び、モデリングに関する専門的な知識を深めることができます。
Dynochemのテンプレートモデルには以下があります。
- 攪拌槽型リアクターでの攪拌とヒートトランスファー
- バッチ式リアクターやセミバッチ式リアクターでの反応
- 二相・三相均衡
- バッチ蒸留と溶媒交換
- 晶析
- ろ過と遠心分離
- 乾燥
連続プロセスにおける一般的な操作の例には以下があります。
- PFRでの攪拌とヒートトランスファー
- CSTRやPFRでの反応
- CSTRでの晶析
- 向流抽出
- 拭き取り膜式蒸発器
実験を減らして最適化
データと設備の特性を組み合わせることで、バッチ処理やフロー処理における最適なプロセス条件と設備の稼働率を算出することができます。こうした手法を併用することで、少ない実験回数で優れたプロセスを実現できるようになります。
専門的なサポート
専門の研究者とエンジニアで構成されるグローバルチームが、世界中でプロジェクトサポートとトレーニングを提供し、お客様の成功をお約束します。定期的に開催されるトレーニングやセミナーでは、他業種のユーザーとのネットワークを構築し、同業者やDynochemの専門家からベストプラクティスを学ぶことができます。
ナレッジベースの全情報へのアクセス
Dynochemでは、次のような豊富なコンテンツを含むナレッジベースにアクセスできます。
- テンプレートモデル
- トレーニング資料
- ガイダンス文書
- モデリングを成功に導くスケールアップ用各種ツールの使用に関する、数百件に及ぶ査読済みジャーナル記事へのリンク
無料のトレーニングセッションを利用して、ソフトウェアを最大限に活用できます。
Dynochemに関するFAQ(よくある質問)
Dynochemにはどのような機能がありますか?
Dynochemソフトウェアは、データを機器の特性や強力な予測モデルと組み合わせることで、動的な化学プロセスのシミュレーションと最適化を可能にします。最適なプロセス条件と機器稼働率の計算によって、実験回数を減らしながらプロセスを向上させることができます。
すべてのユーザーがテンプレートモデルの広範なライブラリを利用できます。モデルの適用は、無料のトレーニング、専門的なガイダンス、プロジェクトのサポートによって支援されています。Dynochemが使用される最も一般的なアプリケーションには次があります。
- 溶媒の温度依存特性と溶媒相互作用の予測
- STR/PFRの攪拌とヒートトランスファーの評価/特性評価ツール
- 反応、晶析、その他の操作でリアクターをレシピ温度にするまでの所要時間をすばやく計算するための、リアクターの加熱または冷却のシミュレーション
- バッチ操作とフローケミストリー操作における均一系/不均一系反応の反応モデル
- 粒度分布(PSD)を予測する晶析モデル
- スケールアップ時に必要な新鮮な溶媒の量と操作時間を予測するための、連続モードと着脱モードでのバッチ溶媒交換操作の動的モデル
- 主なろ過プロセスパラメータの特性を評価し、ラボからプラントろ過機器へのスケールアップ、ならびにろ過操作と遠心分離操作間のスケールアップのパフォーマンスを予測するツール
プロセス開発にどのように役立ちますか?
Dynochemを使用することで、プロセス開発や一次生産に携わる化学者や化学エンジニアのチームは、反応、ワークアップ、分離の各段階でスケールアップ、トラブルシューティング、最適化を確実に行うことができます。Dynochemが使用される一般的なプロジェクトには次があります。
- スケールアップ時の適切な攪拌と攪拌同等性の確保
- 熱プロセスの安全性の予測と、添加速度とヒートトランスファーが最大反応速度論到達時間(TMR)と合成反応の最大到達温度(MTSR)に与える影響の予測
- 標準的な溶解度実験から得られた堅牢な晶析設計による、結晶の成長を促進するためのシーディング方法、冷却プロファイル、貧溶媒の滴下速度の最適化
- ボトルネックの解消、ならびにろ過/遠心分離機器の選択と操作の最適化
- 化学プロセスのニーズに適した連続製造装置と運転条件の設計
DynochemとiC Safetyの違いは何ですか?
主な違いは、Dynochemの予測が反応速度論モデルに基づいていることです。これにより、さまざまな機器設定でのプロセスの挙動をきわめて柔軟に決定できるので、in silicoでの安全なプロセスを最適化できます。これに対し、iC Safetyは、MATやDTadなどの標準的な指標をRC1データから求め、これを使用してStoesselの安全性等級を決定することに基づいています。例えば、大型容器に移し替えるときにプロセスを安全に実行できる条件などを直接予測することはできません。ただし、2つのアプローチは相補的であり、いずれも確固とした手法です。
Dynochemにはどのようなテンプレートモデルが含まれますか?
Dynochemのテンプレートモデルには以下があります。
- 攪拌槽型リアクターでの攪拌とヒートトランスファー
- バッチ式リアクターやセミバッチ式リアクターでの反応
- 二相・三相均衡
- バッチ蒸留と溶媒交換
- 晶析
- ろ過と遠心分離
- 乾燥
連続プロセスにおける一般的な操作の例には以下があります。
- PFRでの攪拌とヒートトランスファー
- CSTRやPFRでの反応
- CSTRでの晶析
- 向流抽出
- 拭き取り膜式蒸発器